数年前に浄化作用のせいか(詳しくは タイトル「オーシマスキンローションの効能」を参照のこと)、かつてないほどのスキントラブルに見舞われ、トラブル解決策を探していた最悪の状態の時に出会ったのが、「化粧品成分事典」監修 小澤王春(おざわたかはる) 発売元コモンズ という本。


小澤先生のこの本は肌の仕組みを根本から書いてあり、私たちが本当に必要な化粧品、肌に必要な化粧品成分についておしえてくれている。本は結構分厚くて、プライスも3、600円とお安くないが、値段以上のことが書いてあり、内容も分かりやすく、シンプルで、私の場合は目から鱗状態になってしまった本でした。






小澤先生がおっしゃるには、化粧品の基本は皮膚の保持機能=バリア機能確保が第一であると主張している。また化粧品会社の宣伝文句をまんま受け取って消費者が踊らされて、化粧品そのものの成分や濃度に気づかず使い続けることで肌に与える深刻な危険性についても強く主張している。小澤先生が説くには、例えば、いわゆる一般でいわれている「ビタミンC誘導体」なども本来はビタミンCは食べたり飲んだりして身体の内部に取り入れることで有効的なもので、肌の外からは入れるべきものではない「異物」である。その「異物」を何らかの成分に調合して肌に浸透させるというのは、バリア機能を低下させて、肌に有害であるとのことで、これは、コラーゲンやプラセンタなども同様と述べている。そして彼が言うには、2001年の日本に流れた規制緩和の波の中で、それまでは化粧品について原料の規制はされていたものの、原料の規制が禁止がなくなり、制限されたリスト以外の成分なら原料として自由に使えるようになり、アメリカやEU並みに化粧品が野放図状態になっているというのだ。


またこの本には化粧品に使われている表示名称がABCとアカサタナ順で事典になっており、化粧品の中に入っている成分の毒性と安全性について調べることができる。






あんまりこれ以上書くと化粧品業界に対しての販売妨害になるので差し控えたいのだが、この本を読んで私がいかに販売者側のキャッチコピーにダンシングさせられてきたかあらためて分かった。私が自分の肌で実感したのは、化粧品を使って「細胞活性とかシワがなくなる」などということはないことだ。(他の人はそうじゃないかも知れないからなんとも言い切れないけどね) 芯から美肌になるには、洗顔と保湿とコラーゲンがたっぷりの食品や、野菜、大豆、海草を食べることとたっぷりの睡眠というのが一番の近道ではないかと実感しはじめている。小澤先生のこの本で、パンチを受けた私はその後彼の著書を全部読破したが、一番やっぱりインパクトがあるのはこの本。化粧品選びに困っている人にはぜひお勧めの一冊なのだ。