昨日前編を書いた後で、なんか全部書くのもいかがなもんかとも思ったのですが、、もうこうなったら書いちゃいますね~♪ 占い師としての私の市場価値が下がっても、もうスッキ~リした~い!!


←今回の主役もジップロックですね~ 便利ですよね


。。。で、ですね~。事件というか、決定的な出来事が起きたのは、彼に対して不信感を少しとはいえずとも「もしかして。。。」と思いがだんだん蓄積しはじめたときのこと。
Aさんが、シャワーを浴びに行っていた時、これも不思議なのだけど、彼の家とかにいるときでも、絶対に引き出しを開けたり絶対しない私なはずなのに、、はずなのに、アニマル的勘が働いたというか何なのか、見えない何かに導かれるように、私があまり入ったことのない彼の部屋に入った私は、部屋の角にあった何気に目に留まったクローゼットの下から2番目の引き出しがなんとなく気になったのだ。そして、思わず開けてしまったのだ。本当に思わず。。。
すると、開けた引き出しの中にはすごいものがあったのだ!!そこにあったのは、例の私が神隠しにあったと思っていた脱いだ洗っていない下着やパンストの数々たち。
それも、一つづつのアイテムが「ジップロック」に丁寧に収納されていて、それぞれのジップロックに「199×年 ○月○日 hiroko」というように年月日も書かれているのだ。ものによってはパウチされて、ジップロックに入っている二重構造のものもあった。そのジップロックコレクションには、私のものと見られる抜けた髪の毛数本や、伝線して彼の家のゴミ箱に無造作に捨てたパンストとか、ちょっとここでは書けないようなすごい私の捨てたものまで、hirokoコレクションになっていた。綺麗好きのAさんらしく几帳面に収納されていました。


←ここに一つ一つ、アイテムが収納されていたのだ。 


これらの産物(?)を見た私は、まさに血の気が引き背中には脂汗、アンド震えが微妙に出てきはじめていた。ただ、その時頭に浮かんだことは、「彼に知られてはいけない!!平静を装うんだ、平静をっ!!」ということで、引き出しを閉め、その部屋をとっとと出て、リビングに戻り、テレビに集中している平静を装う女『女優・hiroko』を演じ続けたのである。
その後彼はお風呂から上がってきて、相変らず優しく接してくれていたが、はっきり言って生きた心地がしなかった。というか気持ちがトンデしまって、その時私が彼に対してどんな言動をとったか定かではない。



その翌日彼の家から早々に帰ってきたのだけど、Aさんに対しての気持ち悪さがマックスに達し、Aさんからの電話は一切無視。メイルとかも頻繁に来たけど、まるきり返事も出しませんでした。私の自宅にも何回か訪問してくれたが、母が応対にまわり、私は隠れていました。今考えればもっと方法があったのかもしれないけど、そのときの私の対処策は、それしかできなかった。若かったですな。それにいろいろとAさんに対しての被害妄想まで出てきちゃって、プレゼントしてくれた鞄や時計に盗聴器や盗撮の機械とかついてるかもしれない!とかまで思って、気持ち悪くなって、全て人にあげたり処分してしまった。(今なら質屋に売るとかいう方法もあったけど、その時は全然思いつかなかった)
Aさんはどうかというと私の無視にも関わらず、留守電に「hirokoちゃん、どうしたのかな~。電話ください」とかメイルにも「僕が何かhirokoちゃんにしてしまったのなら、話して欲しい。とても悲しいです」みたいな類のメイルたちも入っていたりした。会社も同じだから(階は違うけど)、何度か、彼が優しい笑顔で、「hirokoちゃん、今日の夜空いている? 代官山にhirokoちゃんが好きなおいしいフレンチがあるんだけどね」なんて言ってきたりもしたけど、そのときの私は、(私のパンツをジップロックしてるくせに何がフレンチだと? こんなに電話もメイルも拒否ってるのに堂々と誘うとは真の変態だ!)なんて思いながら、「今日は用があるからダメ、ごめんね。」なんて女の子らしく彼と眼はあわせないようにして、断わり続けてました。Aさんからのアプローチはその後だんだんと減ってはいったものの、会社内で会うと「hirokoちゃん、髪型変えた?可愛いよね、前も良かったけど」などと、必ず褒め言葉で話しかけてきた。最後は褒めるところもなくなって私の靴まで褒めてくれましたけどね。あはは。しかし、あんなに冷たくしていたのに、ある意味 ジップロック男=Aさんは、いつも優しく毅然としていた。或る意味筋金入りの変態なのかもしれないと再確認した私。余計Aさんに対しての気持ち悪さが私の中で増幅していったのだった。
その後私はその会社を辞めたのだが、Aさんは今もその会社にいる。いつだったか日経の会社人事欄に彼の本部長昇進が出ていたのを見て、彼は元気に出世街道をランニングしているのだと思った。


しかし、私も人生40年近くやっているが、このような雷様に打たれたようなショッキングな出来事は後にも先にも一度もない。これからもこれを越えるようなグレートな事件は起きるのだろうか?!。。とにかく、Aさんとの付き合いで
学んだことと大きな気づきは、「自分が理想とするような完璧そうな男には必ず『裏』がある」 ということと、「二股をするとこんなバチがあたる」という戒めと、そんな変態君をやすやすと見抜けなかった私は、「対面鑑定では私の力はパーフェクトに出せない。やはり電話鑑定が私の道なのだ」ということだった。なんと大きな学び達よ。ミーハーがゆえにという宿命ということなのか。そして、同時にあらためて強く感じたことは、神様は絶対にいらっしゃる!ということ。もう悪いことはしません!私は、Aさんがそんなジップロック男ともつゆ知らずに彼とハワイと箱根に旅行まで行ってしまいました。ついでにM君ごめんなさい。という心境になったのでした。ジップロック男=Aさんとの一件のあと、結局私はもう一人の彼Mさんとも破局を迎え、その後何年間か「出会いなし」という氷河期を迎えることとなるのだった。



とまれ、冒頭の彼(読んでない人は『前編』を読んでね)と再会したところに戻る。Aさんに声をかけられ、すごい再会をしてしまった私は、とんでもないひきつった顔をしていたはずだ。彼もわかっていたはず。しかし、相変らずAさんは、優しい微笑みを保ち続け、40歳半ば過ぎだというのに前よりも拍車がかかったイイ男ぶりだった。スーツ姿が本当に良く似合う。身体も相変らずジム通いで鍛えているのだろう。相変らず私好みの体系を保ち続けていたのだった。やはり彼は或る意味『ホンモノ』なのかもしれない。そんな狼狽しきっている愚鈍な私とは裏腹に、Aさんはあの時と変わらぬ余裕シャクシャクの優しい眼差しで、私に「あの時は、hirokoちゃんに振られて、すごく落ち込んじゃったよ。hirokoちゃん、あい変わらず綺麗だね。あれっ もう結婚しちゃったの?」という質問をしてきた。特にはっきりとした返事をしなかった私なのだが、それに対しAさんは、「そうだよね、hirokoちゃんが一人なはずないもんね。僕はまだ一人なんだよ」と作ったような寂しい表情を一瞬した後、すぐに柔らかい笑顔に戻って、「ちょっと、お茶でもする?」といってきたのである。もちろんそのお誘いは丁寧に断わりました。そして、急いでいるからごめんねと言って踵をかえそうとしたその拍子に足を軽くひねり、捻挫気味の状態でホウホウノテイでその場をそそくさと立ち去った私なのでした。


これは私のAさんと会った時の感触なのだが、Aさんは、私に「全て」を見られたことを100もまるまる承知だったような気がしたということだ。これは絶対に間違いない。100も承知でいながら、ジップロックを見られたのも充分わかっていながら、あのタイムラグを感じさせない相変らずの色男ぶりはただ者ではない!あと、あんなイイ男なのに女っけもないような言いっぷりをしているところを見ると、私と同じ理由で何人もの女たちが彼の元を去っていったのであろか?あれから彼のジップロックコレクションはどのくらい集まったのか?バックナンバーとしてのhirokoのコレクションはまだ現存しているのか?という数々の疑問は残り、迷宮に入りこんでしまう私なのであった。


私の女友達の中には、「付き合っている男と女の間では、世間ではインモラルだと言われていることも2人の間ではモラルになりえる」なんて、かっちょいい
コメントをする人もいたが、あたしには無理無理。Aさんが、あんなに私が好きな、まさにストライクゾーンなタイプではあれ、あの変態度には、到底キャッチアップできないと改めて今でも言い切れる。やっぱりあの時別れてよかった。とにかく彼との一件は私にとっての男女の間の限界点を知るいい学びになった。私はやはりあの時の一線は越えられなかったですわ。越えたら人生は間違いなく変わってましたわ、オホホ。
パートナーは100点中52点くらいが一番よい。ルックスが良すぎて、高学歴すぎる男には要注意!顔などはとりたてて良くなくてもいいから、少々口うるさくてもパンツとかを盗まない普通の感覚の健康な男子であればいい。「ジップロックの変」によって、これは私が得た一つのセオリーなのだ。
それにしても、今思いかえしても私にとってはスゴイ経験だった。それともこういうのは一般的に見たらそんなにスゴクないのかしら?
あの一件から一般の男女の限界点もなんだかぼやけてしまっている私なのであった。(おしまい)